広告は、商品やサービスの魅力を多くの方々に伝えるための重要なツールです。
その中で、新たな可能性を秘めているのが「TVer」の広告配信です。
なんとその完再生率は2023年8月時点で驚異の93%超(※1)。
TVerの広告配信にはどのような特徴やメリットがあるのでしょうか?
この記事では、TVerの基本から広告配信の具体的な方法、そしてTVerの動画広告マーケットプレイス「TVer PMP」の特徴まで、初心者の方にわかりやすく解説します。
「地域の魅力を全国にアピールするには?」「効果的な広告戦略とは?」このような悩みを抱える自治体担当者の方にこそ、TVerでの広告配信は多くのメリットがあります。
この記事を参考に、TVerでの広告配信をご検討ください。
※1)総務省 TVerの現状〜サービスの現状やローカル局との連携 2023/8/4
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TVerは、さまざまなテレビ番組の見逃し配信・過去の番組の配信・リアルタイム配信やライブ配信などを提供する無料のインターネットテレビサービスです。
これにより、視聴者は自分の都合のよい時間に好きな番組を視聴することができます。
以下、この章ではその特徴を詳しく説明します。
TVerはスマートフォンやタブレット、パソコンだけでなく、コネクテッドTVでも視聴可能です。これにより、自宅でも外出先でも手軽に番組を楽しむことができます。
コネクテッドTV(Connected TV)とは、インターネットに接続されたテレビ端末のことを指します。
Amazon FireTV StickやChromecastなどのデバイスを介してインターネットに接続し、TVerを始めとした各種動画配信サービスの視聴が可能です。そのほか、ブルーレイ再生機器やゲーム機を介してもインターネットに接続できます。
2023年4月から、Amazonが発売するFire TVシリーズ用のリモコンには、TVerのアプリケーションをワンプッシュで起動する「TVer」ボタンが搭載されています。
現在、TVer全体の視聴比率の約30%はコネクテッドTVからの視聴です。(※2)
視聴者は専用のアプリをダウンロードしたり、公式ウェブサイトにアクセスしたりするだけで、「TVer」を無料で視聴できます。ただし、サービスは基本的に日本国内限定で、海外からは利用することができません。
2023年7月現在、TVerのアプリダウンロード数は6300万を超え、約650番組のレギュラー番組を見逃し配信しています(※3)。認知率は69.9%(※4)に達しており、その存在感は日増しに強まっています。
さらに同月、月間ユーザー数が2,800万(※5)と、TVerの持つ記録を更新。月間動画再生数は3億4533万回(※6)にのぼり、右肩上がりで視聴者数を伸ばしているサービスです。
※2,3,4,5,6)総務省 TVerの現状〜サービスの現状やローカル局との連携 2023/8/4
TVer広告は、従来のTV広告とは異なる特徴を持ち、多様な広告の種類があるのも特徴的です。ここからは、TVer広告の特徴や種類について詳しくご紹介します。
純広告は広告枠を一定期間買い取って動画広告を表示する形式です。掲載期間や広告表示回数に対して広告主が費用を支払います。
PMP(Private Marketplace)とは、広告主とTVerが直接契約を結ぶ新たな広告購入の形式です。
特定の広告スペースについて、一定の表示回数を担保した広告配信が可能なのが特徴です。これにより広告主は、事前に広告枠を指定して自社の製品やサービスの広告を効果的に届けることができます。
このように、TVerは広告主にとって柔軟性のある広告表示方法を提供しており、視聴者は番組を無料で視聴することができます。
TVerは広告主と視聴者双方にメリットがあるサービスです。
TVer広告の課金方法としては、従来の広告表示のタイミングで料金が発生するCPM(Cost Per Mille)課金に加えて、CPCV(Cost Per Completed View)課金が導入されています。
CPCV課金とは、広告主が課金されるのは視聴者が広告動画を最後まで見た時のみ、つまりメッセージがしっかりと伝わった時のみ課金される広告の形態です。
また、どの広告が配信されるかはオークション形式で決まり、広告主は自社の広告の価値を自ら決定することができます。
デジタル広告業界で注目を浴びているTVer広告の独自性と、成長の理由はどこにあるのでしょうか?ここからはTVer広告の強みとなる要素を掘り下げ、その背景について説明します。
TVerは上述のように月間ユーザー数が2,800万を超え、右肩上がりで増え続けています。
そのうえ、TVer広告は各放送局サイトなどでも配信が可能なため、大きなリーチ力を持っています。このようなTVer広告の広範囲に及ぶリーチ力は、今後の広告効果にも期待が寄せられるところです。
株式会社TVerの「TVerの現状」によると、TVer広告はコネクテッドTVで97.1%、パソコンで96.1%、スマホで93.3%と非常に高い完再生率を誇ります。これは、ほかの無料動画投稿サイトやSNSインフィード広告と比較しても高い値であり、広告の有効性を強く示しています。
TVerでは、安全な地上波基準のコンテンツが広告と共に配信されます。これらのコンテンツは広告が挿入されることを前提に作られており、広告主に対する品質管理も厳格です。一方、YouTubeなどの無料動画投稿サービスでは、コンテンツの展開にかかわらず唐突に、しかも不適切な広告が挿入される場合も少なくありません。
TVerのデータによれば、途中広告を自然と感じる視聴者は、無料動画サイトよりもTVerの見逃し配信の場合で1.5倍(※7)多いとの結果がでています。
CMに対するユーザーのストレスや嫌悪感が軽減される点は、広告主にとって大きなメリットといえるでしょう。
TVer広告の特徴として、コネクテッドTVでの高精度なデモグラフィックターゲティングが可能な点が挙げられます。デモグラフィックターゲティングとは、ユーザーの年齢・性別・住所などの属性情報を用いておこなわれるターゲティング手法です。
TVerでは、ユーザーがサービス利用前に性別や年齢、住んでいる郵便番号を登録するため、それらのデータがターゲティングに活用されます。
TVer広告は、その影響力により広告の認知度を大きく高める効果が確認されています。TVerが発表したレポートでは、広告認知が51.5%上昇(※8)した事例もありました。この数値はTVer広告の効果と有効性を示しています。
TVerとテレビCMの両方に接触したユーザーは、どちらか一方のみに接触したユーザーと比較して、ブランド認知が高まる効果が倍近くになった(※9)事例もあります。
TVerとテレビCMの双方で広告を出稿することで、より高い効果が期待できることがわかります。
※7,8,9)Screens TVer、急伸の背景にあるものとは?〜TVer Biz Conference 2021レポート〜
TVer広告の利用メリットとしては、主に以下の点が挙げられます。
それぞれについて説明します。
TVer広告ではユーザーアンケートから得られた興味・関心データを活用した、ターゲティングが可能です。商品・サービスに興味を持つ可能性の高いユーザーに広告を配信することで、高いブランドリフト効果を得ることが期待できます。
TVer広告をコネクテッドTVへ配信する際に、モバイルアプリの広告計測が可能になりました。これにより、広告主はコネクテッドTVへの広告効果を計測することができ、次の広告戦略をより具体的に策定することができます。
TVer広告では6秒から60秒まで、出稿の秒数を自由に設定できます。
テレビで放映したCM素材がある場合、TVerでも同じ素材を再利用できるケースもあります。
TVer広告はテレビ局制作のコンテンツ中で配信されるため、ほかのデジタルプラットフォームと違い、ブランドの毀損リスクがない安全な環境で広告を出稿できます。
株式会社TVerの「TVerの現状」によると、Tverの視聴者エリアは⼈⼝動態に近い形で分布しており、各年齢層の視聴者構成比も大きな偏りはありません。
TVerが幅広い年齢層のユーザーに対して広告を届けられるサービスであることがよくわかります。
したがって、TVerを通じて広告を配信すれば、様々な視聴者層へとメッセージを届けることが可能です。
TVerを通じて実際に広告を配信するための費用と手順について詳しく説明します。
TVer広告の費用は最低出稿金額が50万円で、広告表示1,000回あたりの単価は約4〜20円程というのが大まかな費用感です。広告の秒数によって費用は異なります。詳しくは「TVer広告」の公式サイトをご確認ください。
TVerで配信する動画広告の長さは6〜60秒の間で任意に設定することができ、ファイル形式はMP4です。また、ファイルのサイズは、スマートデバイスやPCにのみ配信する場合は12MBまで、コネクテッドTVにも配信する場合は18MBまでと規定されています。
入稿規定の中でも、事業内容と素材の審査は特に重要です。Tver広告は過激または悪質な広告でないか等、厳密に審査がおこなわれ、TVerが不適切と判断した場合、広告の掲載はできません。詳細は公式のガイドラインをご確認ください。
TVer広告を始めるための具体的な手順やポイントをご説明します。
まず、広告代理店あるいは、TVer広告の公式サイトに相談して見積もりを取りましょう。
その後、担当者との打ち合わせ・シミュレーションを確認したのちに、広告主の事業内容審査・配信素材の審査を経て、申込へと進みます。
実際に広告が配信されるまでには、3週間~1ヶ月ほどの期間を要するため、余裕を持ったスケジュールで広告の準備を進めましょう。
2章でご説明したように、TVerではPMP(Private Marketplace)形式で広告の取引ができます。「TVer PMP」とは、TVerが運営する動画広告マーケットプレイスです。ここからはその特徴をご説明します。
民放5社が主体となって運営する「TVer PMP」では、各放送局が保有する広告在庫を1つの広告マーケットプレイスに拠出します。このサービスを活用することで。広告主は各局の在庫を横断した一括配信が可能になり、広告配信の効率性が大幅に向上しました。
「TVer PMP」は、スマートフォン、デスクトップ、コネクテッドTVなど、幅広いデバイスへの広告配信を一括管理できるプラットフォームです。これにより多岐にわたるデバイスへの効果的な広告配信が可能となりました。
マイクロアドは、観光・移住・ふるさと納税など、自治体の広告配信を効果的に支援するサービス「まちあげ」を提供しています。ここからは、「まちあげ」のサービスの内容をご紹介します。
マイクロアドが提供する「まちあげ」は、自治体に特化したマーケティングサービスで、地方自治体のニーズ・課題に合わせた広告配信が可能です。また、経験豊富なアカウントプランナーが自治体のデジタルマーケティングの課題に対して、解決策を一緒に導き出し、広告配信までのプロセスをサポートします。
広告の配信後には、どの地域に興味を持つユーザーが広告に接触したか、広告に触れた方々が指定地域に訪れたかなどを分析し、それを元に自治体向けのレポートを提供します。
2022年に「TVer PMP」とマイクロアドの広告配信プラットフォーム「UNIVERSE Ads」が
連携を開始しました。これにより自治体の広告を、「TVer PMP」が保有するデスクトップ・スマートフォン・コネクテッドTVなどの広告枠で配信できるようになりました。
「TVer PMP」が厳選した動画コンテンツ中に広告を表示するため、自治体の広告が不適切なコンテンツと関連付けられるリスクは低減されます。また、広告の完再生率が高いため、広告が視聴者にしっかりと伝わる可能性が高いといえます。
スマートフォンに対しては、マイクロアドの保有する購買データや位置情報データを活用したさまざまなターゲティング配信が可能です。
例えば、「旅行好き」をターゲットにした場合、その中でも「アウトドア」「温泉」「テーマパーク」などに興味・関心を持つ方々にピンポイントで広告を配信することができます。
このような詳細なターゲティングにより、広告の効果を最大化することが可能です。
今回の記事を通じて、TVer広告のメリットとその特徴と具体的な方法についての理解を深めることができたのではないしょうか。
TVer広告を活用することで、地域の魅力を全国に効果的に伝えることができます。Tver広告を検討する際は、ぜひマイクロアドの「まちあげ」をご活用ください。